サステナビリティ経営の鍵!LCAで未来を拓く株式会社大阪送風機製作所様の挑戦
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- 2月7日
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更新日:6月20日
こんにちは。
LCAコンサルタントの小野あかりです。
今回は、実際に当社のLCAサービスを導入された株式会社大阪送風機製作所様の事例紹介をしたいと思います。
当社代表がインタビューをさせていただいた記事もありますので、よろしければ併せてお読みください。
★100年企業の新たな一歩 業界初の「CO2排出量の見える化」に挑む!★
(本稿は、こちらのインタビュー記事の内容を一部抜粋する形で執筆しております)
目次
1.はじめに
近年の世界的な潮流として、企業は経済的な成長だけでなく、環境問題や社会問題にも配慮したサステナビリティ(持続可能性)が求められています。
多くの企業にとって、サステナビリティへの取り組みと企業成長の両立は容易ではありません。限られたリソースの中で、どのようにバランスを取り、両者を達成していくのか、頭を悩ませている企業も多いのではないでしょうか。
その中で、独自の取り組みによってサステナビリティと成長の両立を実現している企業が存在します。
今回は、産業用送風機メーカーの株式会社大阪送風機製作所様の事例から、サステナビリティ経営を成功させるための「鍵」を見つけていきたいと思います。
同社は、製品のライフサイクル全体で環境負荷を定量的に評価するLCA(ライフサイクルアセスメント)を導入し、環境負荷の低減とコスト削減、そしてブランドイメージ向上に成功しました。
本稿では、株式会社大阪送風機製作所様のLCA導入に至るまでの道のりと、その成果、そしてLCA導入を成功させるためのポイントをご紹介します。
同社の挑戦から、サステナビリティと成長を両立させるためのヒントを探ってみましょう。
2.LCA導入でサステナビリティへ挑戦
株式会社大阪送風機製作所様は、創業以来、高品質な送風機の開発・製造を通じて、日本の産業発展に貢献してきた企業です。
同社は、船舶用送風機を中心に様々な工業用送風機を開発・販売し、様々な産業分野で利用されています。
政府が「2050年カーボンニュートラル(ネットゼロ)」を宣言したように、次の100年はこれまでの100年とは比較にならないほどの激しい変化が予想されます。このような激動の時代において、現状維持では企業として生き残れないと考え、環境に配慮したビジネスモデルにより差別化を図り、競争優位性を高めるために動き出しました。
しかし、LCAに関する知識は社内にほとんどありませんでした。
どこから手をつければ良いのか、どのようなツールや手法を用いれば良いのか、全くわからない状態からのスタートだったのです。
そんな時、同社が出会ったのが、LCAコンサルタント会社である当社(株式会社Green Guardian)でした。
当社は、基礎知識を学んでもらうための社員教育、算定のためのデータ収集、分析、レポート作成まで、LCAに関するあらゆるサポートを提供しています。

そんな当社のサポートを受け、大阪送風機株式会社様は業界では初となる製品LCAとサプライチェーン排出量(Scope3)の算定を実施しました。
まずは、製品のライフサイクル全体を洗い出し、原材料の調達から製造、輸送、使用、廃棄に至るまでの各段階を調査しました。
具体的には、CO2排出量(GHG排出量)や資源枯渇、廃棄物量や大気汚染などを評価しています。
LCAのステップとしては、まず目的と評価範囲などを定義し、インベントリ分析、影響評価、そして解釈という流れで進められます。
初めての経験ということもあり当初は、データ収集に苦労した部分もありましたが、LCAの基礎知識から具体的な分析手法まで少しでも疑問があれば常にお答えをすることで、必要なデータを効率的に収集できたと感じます。
その結果、大阪送風機株式会社様は、自社の製品の環境負荷を正確に把握し、改善に向けた具体的な対策を立てることができるようになりました。
3.LCA導入の成果
LCA分析の結果、使用段階における負荷が大きいことが判明し、既存製品を改善・改良することにより以下の成果が得られるということが分かりました。
CO2の削減:
製品ライフサイクル全体におけるCO2排出量を約20%削減できることが分かりました。
コスト削減:
同じくエネルギーコストも約20%削減することが分かりました。エンドユーザーにとって、同社の製品は廃船になるまで使うのでCO2とコストが共に20%削減されるというのは非常に大きいメリットになります。
ブランドイメージ向上:
環境への取り組みを積極的にアピールすることで、顧客からの信頼を獲得し、ブランドイメージ向上に繋がる(LCA導入は、持続可能な消費と生産パターンを確保するというSDG12、そして気候変動とその影響に対処するための緊急対策を講じるというSDG13にも貢献しています)
LCA導入は、株式会社大阪送風機製作所様のブランド価値を高め、市場での差別化を生み出し、競争優位性をもたらしました。
これらの成果は、株式会社大阪送風機製作所様にとって大きな自信とモチベーションになり、さらなるサステナビリティへの取り組みを加速させる原動力にもなっています。
4.LCA導入を成功させるためのポイント
株式会社大阪送風機製作所様の事例を参考に、LCA導入を成功させるためのポイントをいくつかご紹介します。
経営層の理解とコミットメント: LCA導入は、全社的な取り組みとして推進することが重要です。そのためには、経営層の理解とコミットメントが不可欠です。
LCAコンサルタントの活用: LCAをする際の判断はケースバイケースになるポイントも多々あり、専門的な知識や技術を必要とするため、経験豊富な専門家のサポートを受けることが有効です。
継続的な改善: LCAは一度実施すれば終わりではありません。定期的にLCAを実施し、継続的に改善を図ることが重要です。LCAを通じて得られた知見を、製品設計や製造プロセスに反映することで、環境負荷の低減を継続的に推進していくことができます。

LCA導入は、環境負荷の低減によるコスト削減、ブランドイメージの向上、そして持続可能な社会への貢献など、企業にとって大きな価値をもたらします。
当社は、LCA導入に関するあらゆる課題を解決し、企業のサステナビリティ活動を支援します。
5.まとめ
株式会社大阪送風機製作所様の事例は、LCA導入によってサステナビリティと成長の両立が可能であることを示しています。
LCAは、環境負荷を低減するだけでなく、コスト削減やブランドイメージ向上にも繋がる有効なツールです。
株式会社大阪送風機製作所様は、LCAを導入することで、環境負荷の低減、コスト削減、ブランドイメージ向上といった具体的な成果を上げ、現在もその進化の途上にあります。
いまや中小企業から大企業まで、多くの企業がサステナビリティへの取り組みを強化し、持続可能な社会の実現に貢献していくことが求められています。
当社もその一翼を担うべく、尽力してまいります。
LCA導入をご検討の際は、ぜひお気軽に当社にご相談ください。
豊富な経験と実績を持つLCAコンサルタントとして、お客様のLCA導入を成功に導きます。

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