こんにちは!一気に暖かくなってきましたね~。
太陽の日差しも柔らかく、ポカポカ暖かく気持ち良いですよね。
近くの公園ではシニアの方々が楽しそうにテニスをしていたり、子供たちが自転車の練習をしていたり、花見をしていたり、花より団子だったり、楽しい光景が沢山広がっていて本当に良い季節だなぁと思います。これで花粉症じゃなかったらもう最高でしたね。笑
さて、今日はこれまでとは少し違うテーマで行きたいと思います。
(実は)弊社は大きく分けて3つの分野に関する見える化支援サービスをしています。
➀ 環境(LCA etc..)
➁ 経済(小地域版産業連関表 etc..)
➂ 社会(SROI etc..)
これまでの記事では➀の環境に関する投稿が多かったと思うのですが、今回は「➁ 経済」の見える化サービスについてのご紹介をしていきたいと思います。経済の見える化ってなに??という方もいらっしゃると思いますので、そのあたりからお話ししていきますね。
経済の見える化について
経済といっても日本社会とか世界全体とかそういう規模の大きな話ではなく、
我々は "自治体レベル" の経済を見ていくためのサポート支援をしております。
具体的には 、産業連関表と呼ばれる財・サービスの産業間取引が金額として分かる表を作成し、自地域がどの程度の売り上げ規模なのか、どの産業のどの部門が稼ぎ頭なのか、といった分析・考察に役立てていきます。
日本全体の産業連関表は総務省から5年に1度発表され、それを受けて各都道府県がそれぞれ作成していきます。
産業連関表を作表するためにはある程度の専門知識や人員が必要となることもあり、自治体レベルで作成しているところは限られておりますし、継続して複数カ年作成している自治体はそこから更に絞られてきます。(この分野に関して詳しい方の中には、市民経済計算やRESASと何が違うの?という疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、その辺りは違う回でお話しできればと思います。)
それでも、産業連関表から見えてくることは沢山あり、上手く活用することで新規ビジネス創出やまち全体としての売上拡大に繋げることもできる、かなり重要かつ貴重なデータになっています。
ここで重要なのは、"上手く活用できるか"という点です。産業連関表の活用と聞いて、多くの方は経済波及効果の算定などを思い浮かべるのではないでしょうか。
もちろんその活用方法も正しいですし、重要です。しかし、そもそもの産業連関表自体にもまちづくりのヒントは沢山眠っています。これを使わない手はありません。
ただ、産業連関表単体ではかなり解釈が難しいです。そこで弊社では、対話型地域経済分析モデル(IREAM)というものを開発しました。
そんなIREAMについて、次項からご紹介していきたいと思います。
対話型地域経済分析モデル(IREAM)とは
IREAMとは、対話型地域経済分析モデル(Interactive Regional Economic Analysis Model)の略で、当社が開発したサービスの一つです。主に産業連関表の分析・考察に活用します。
地域経済情報の中で気になる部分や着目したい部分をクリックするだけで(対話的に)、知りたい数値や図表などが得られる為、誰でも簡単に考察や仮説を立てることができます。
web上で地域経済情報を対話的に分析・考察できるモデルとしては、世界初です(当社調べ)。
開発のコンセプト
分析モデルを開発する上で、いくつかクリアしたい条件を設けました。それが下記事項になります。
誰でも体感的に理解ができて、知りたい情報をワンクリックで操作できること
中学生でも分かるように内容を簡易化し、情報を絞ること(一つのページのテーマは一つ)
グラフィックを重視すること
ポイントを理解して、学べる、考えられる、議論できるように設計すること
いつでもアクセスできること
開発の経緯
上記のようなコンセプトをなぜ設けたのか、という話しにもなってきますが、「地域経済の見える化」のお手伝いを通して自治体担当者さまとお話をする中で、下記の問題点に気付きました。
産業連関表は活用できれば優秀でパワフルなツールだが、担当者が理解し活用するのは容易ではない
そもそも一般的な担当者にとって、既存報告書は難しい(下図参照)
どう活用したらいいか分からない報告書が大半である
産業連関表を理解する必要があるが、多大な時間や労力、高いモチベーションが必要になってくる
担当者は既に受け持っている業務が複数あり、非常に多忙である
市役所や役場では三年に一度のペースで異動があるので、知見が定着しにくい
知識がある人材がいない為、継承も上手くいかないことが多い
通常のコンサルは調査までが業務である為、作った後のことはあまり考えない(ことが多いように思う)
上記から施策や対策に至らないケースが多く、結果として「お金の無駄だったのではないか」や「もうやりたくない!」という意見が出てくる
※上記の結果はあくまでイメージです。これらの情報から「全体の大まかな現状把握」や「定点観測的な変化」を知ることには使えますが、これだけではその地域にあった具体的な施策を考えるのは難しいのではないかと考えます。
以上がIREAMの開発背景になります。
そんな課題をどうにか解決したい!既に作成されている産業連関表を上手く活用できるようにしたい!という想いから、構想期間も含め3年の開発期間を経てIREAMが完成しました。
そんなIREAMを、さっそく体験していただけたらと思います!
(基本的に携帯でも操作は可能かと思いますが、出来るだけPCでの操作を推奨いたします)
IREAMを体感する
実際の挙動を体感して頂くため、対話型地域経済分析モデル(IREAM)に総務省が公表した平成27年(2015年)日本産業連関表の情報をインプットして性能の一部を紹介します。
※日本産業連関表の詳細に関しては総務省HPをご覧ください。
IREAMのポテンシャル
IREAMは基本的に誰でも、自地域の産業構造を理解できるように作られています。
画面をポチポチして、見たい産業や部門を押すだけで、生産額やその他の情報を入手することができます。
いくつかの部門を複数選択することもできるので、色々と考察のしがいがあると思います。
自分で操作できるというだけで、なんだかワクワクしてきませんか?
実際にこのIREAMを活用した事業者向けワークショップはかなり盛り上がりました。
標準規格(購入いただいた自治体さまへ提供されるサービス)では、これらに加えて国や都道府県との比較、各部門から他地域へ漏れている金額などの情報が実装されます。
また、部門詳細度の変更や追加情報のカスタマイズも可能です。
少し長くなってしまいましたが、本日は弊社が行っている経済の見える化支援サービスの中からIREAMについてご紹介をさせていただきました。
疑問点、ご不明点などございましたらお気軽にご連絡下さい。こんなデータをこんな風に使ってみたんだけど~、といったご相談も大歓迎です。
ぜひ産業連関表を上手く活用して、地元経済を活性化させていきましょう!
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